当院は、入院や手術など重症の患者さんを主に対象とする、二次救急を担う病院として機能してまいりました。しかし、近年、従来から緊急とされた人とともに、軽症の多くの人たちが夜間や休日に来院するようになりました。

そこで、深刻化している当院医師不足の中、時間外診療で症状の軽い患者さんに診療にあたる機会が多くなり、二次救急病院本来の業務に様々な支障が生じてきております。

こうした状況を改善し、医療側からも、患者さん側へも安心、安全な医療を提供するため、当院での救急診療の注意点および受診する際のお願いを以下のとおり掲載することにいたしました。

●「昼間忙しかったから」「明日用事があるから」「夜来れば、早く診てもらえるから」等の理由で夜間・休日に受診される方がいます。救急診療は突然発症した病気やケガに対応するものであり、コンビニエンスストアのようにいつでもやっているものではありません。日中から症状のある方は通常の時間内に受診をお願いします。
医師が救急医療に専念できるよう適切な利用をお願いします。

●夜間・休日の担当医は、必ずしも患者さんの症状の専門医とは限りません。また、診療時間内と同様の検査、処置等を行える体制ではありません。お薬も最低限の処方日数となります。専門医による救急対応が必要な場合には、対応可能な医療機関へご紹介することがありますのでご了承ください。

●救急車により重症者の搬送があった場合等は、重症患者さんの診療を優先しております。
その他の患者さんでも病状に応じて診療の順番を決めさせていただいておりますので、必ずしも順番どおりに診療が始まらないことがあります。また、担当医師が緊急の治療・手術、入院患者さんの対応のため、待ち時間が長くなることもありますのでご了承ください。

●救急医療の安易な利用を避けるためにも、日頃から相談ができる近所の診療所等の「かかりつけ医」を持たれるようご協力をお願いします。

病院によっては、夜間・休日に受診する患者さんのうち、必ずしも緊急性がないと判断される方から、時間外の特別料金をご負担いただいています。現状が改善されない場合には、このような特別料金の導入を検討せざるを得ないと思われます。
当院はそのような事態を避けたいと考えておりますので、救急医療を守るために、受診される皆様のご理解、ご協力をお願い申し上げます。

平成25年4月 病院長