病院長あいさつ

済生会は明治天皇の社会的弱者救済を目的に1911年に設立され東京に本部を置き全国40道府県に支部が存在しています。経済的困窮者を対象とした無料・低額診療を創立の理念に掲げ公的医療機関として全国81の病院をはじめ介護老人保健施設や児童福祉施設など約400施設を有する日本最大の社会福祉法人です。当院は1961年に開設され境港市唯一の総合病院として今日まで行政と連携して地域に密着してまいりました。高齢化の著しい当地域において夜間、休日問わず二次救急指定病院として年間700台以上の救急搬送を受け入れるなど急性期医療に注力しております。

一方、鳥取大学病院等で治療を受けられた後の患者様が自宅に安心して戻られるまでのリハビリや短期入院を目的とした地域包括ケア病棟、長期に及ぶ治療を要する患者様や看取りにも対応できる療養病棟を有している他、「医療の必要な要介護者の長期療養・生活施設」を目的とした介護医療院を併設するなど幅広い医療を展開しております。

病院はフローレンス・ナイチンゲールの『病院覚え書』にもあるように安心、安全な医療を提供しなければなりません。そのためにはチーム医療が必須であり、当院は入院患者様お一人、お一人に対して多職種が共同で携わるなどの全人的医療を実践しております。また2020年1月に国内で初めて新型コロナウイルス感染症患者が確認されて以来、当院は感染症指定医療機関として県内でも最多の感染者を受け入れてきました。今後、懸念される新興感染症に対してもその責務を果たしていく所存です。

現在、新病院の建て替え計画が進行していますが地域医療構想を念頭に置いて病床数、病棟編成を熟慮した上で2028年の開院を目指しておりこの地域の方々が健康面で安心して暮らせるよう更なる貢献をしてまいりたいと存じます。

院長業務の一端を「From院長室」に掲載しています。 適宜、更新していますのでそちらもご覧いただけますと幸いです。

病院長  佐々木 祐一郎(ささき ゆういちろう)